国際郵便で荷物が紛失した際の調査と補償について

富澤です。

海外で販売活動をしているとお客さんから「届かないんだけど」というメッセージをいただくことがあります。

こういった「not arrived」といった趣旨の英文を見るだけで毎回ガックリ来てしまいます。

ただ数多く発送していると毎日のようにそういったことがあるので慣れっこになってくるところもあるのですが..

結論から言いますと、

  • 追跡番号無しの小型包装物=どうしようもない
  • 追跡番号、補償ありの発送方法=調査次第で返金

という結果になります。

僕の経験から追跡なしの小型包装物の場合はどのように対応していき、追跡ありの荷物はどういったステップで返金してもらうのかという部分を解説していきます。

追跡番号無しが荷物紛失した場合

SAL便で発送すると約30日程度はかかるような感じになります。

それだけでもかなり遅いのでお客様からは「まだ届かないのか?」というメッセージをいただく事が多いです。

本来であれば航空便などを使ってスピーディーに届けることができれば一番いいのですが、価格競争に身を置いている場合は正直、航空便を使うことはできないでしょう。

そして追跡番号を付けた発送方法も選択外であることが予想されます。

amazonの場合ですと納期が決められています。

その期間内までに届かずにAtoZクレームというものを入れられたら即刻返金になってしまいます。

納期を大幅に遅れて届くこともあるのですが、基本的に紛失率も海外は高いので無くなった可能性もあります。

ここらへんは僕たちではコントロールできないですし、荷物の所在を調べることも困難です。

配達員が捨てるなんてこともあるでしょうし..

以前にGPSを荷物に付けられないのか?と本気で考えたことがあるのですが、「ま、無理か」お素早く忘却の彼方に送り込まれました。

で、前置きが長くなったのですが僕がお客様から納期を過ぎても届かないといったクレームをいただいた際は基本的には返金とさせていただいてました。

その方が解決が早いからですね。

返金を食い止める英文(例文)

ただ、その返金するその前にかならず悪あがきを入れます。

Thank you for your inquiry.
We are sorry to hear that your package has not arrived as yet.
Your order was shipped by Japan Post Standard Airmail which usually takes 10 to 20 days for delivery.
However, delay in customs and/or severe weather can affect the delivery date.
We will be contacting the Japan Post to see if there was any delay in their delivery service on our end.
Unfortunately, it will take a few days for us to hear from them with the answer.
We truly regret to put you on hold for another few days, however, please could you contact us again in 5 days if the package is not with you by then.
We will then consider that the package has been misplaced and take a necessary action to provide you with refund.
Thank you kindly.

このような英文です。

この文章の意味としては、
「お待たせして申し訳ありません。

こちらは日本郵便で発送されており、問題なければ10-20日で到着を想定しています。

ただ天候などによっては遅れてしまう場合もあります。

あと5日待っていただけないでしょうか?

私の方からも日本郵便に連絡を入れて遅れがないかを確認してみます。

もし5日待って届かない場合は再度ご連絡をいただいてもよろしいですか?

ご迷惑をおかけして申し訳ありません。」

といった感じの内容です。

人間的にどうかと思いますが、日本郵便に遅れの確認なんてしません。

だって聞いても追跡番号もないんだし意味ないんだもん。

ただ一時の時間稼ぎになります。

このメッセージを打つだけで何度、返金を免れたことか・・

このメッセージを入れた3日後とかに「届いたよ!ありがとう!」みたいなメッセージを何度いただいたことでしょう。

だから返金する前に悪あがきをいれるだけで返金を免れることもあるということを覚えておいてください。

そして、それでも届かなければ諦めて返金。

これしかないと思います。

それを覚悟で最安の発送方法を選択したのだと自分に言い聞かせることです。

書留番号ありの荷物が紛失した場合の調査そして返金請求

それなりに利益に余裕がある場合は書留(追跡番号)を付けて発送することが可能です。

eBayなどの場合はお客さんが配送方法を選べるので高いお金を払ってでも安心を買いたいという方は追跡番号ありやEMSでの発送を希望するでしょう。

書留が付いているからといって確実に荷物が届くというわけでもありません。

追跡がついていても紛失することは幾度ともなく味わっています。

特にブラジルとかイタリアあたりは紛失率が高いと個人的な経験から感じています。

これも先程の書留なしと似ているのですが基本的には販売者というのは立場が弱いです。

買い手を守る商習慣がありますから書留が付いていて荷物が追跡できていても納期に遅れてしまっていたら返金もやむなしというケースがあります。

ただ書留の場合は返金になっても、それを日本郵便から補償してもらうことが可能。

その方法について解説をします。

まずは荷物の調査を依頼することから

大企業というのは常に細かい手続きが存在しています。

ハンコの一つもつき忘れていたらNGとか当たり前です。

ですから補償をしてもらうにも書類を書いてまず調査をしてもらうことから始まります。

https://www.post.japanpost.jp/int/download/chousa.html

このリンクは日本郵便の調査請求書のダウンロードページになります。

このページに行き、書類をダウンロードしてエクセルで必須項目を埋めていきます。

そんなに難しいことはありません。

  • 発送日時
  • 追跡番号
  • 依頼人名
  • 受取人名
  • 品名

あたりを入力します。

入力が完了したらばプリントアウトして差し出した郵便局の窓口に行き書類を手渡します。

これで調査請求は無事に完了です。

あとは担当者に引き継がれていき荷物を追跡していきます。

僕の経験としては調査結果が出るまでに【約1ヶ月】はかかると記憶しています。

調査結果が出ると電話で日本郵便の担当者の方から「いついつに無事に配達されてます」「紛失として認められましたので、書類をお送りしますので記入して差し出してください。確認ができたら振り込みます」といった感じで教えてくれます。

ちなみに紛失が認められて振込先などの用紙を書いて提出してから振り込まれるまでに1ヶ月程度かかることも・・

ですから時間がものすごくかかります。

この期間をお客さんに待たせるわけにもいきませんから普通であれば先に返金をして、その後に僕たちが日本郵便に調査請求〜補償請求といった感じの流れかなと思います。

ちなみに一般的な書留や国際eパケットなどでは補償の上限額が6千円となっていますので、この金額を越えた商品を荷物として送っていても補償されるのは6千円までとなります。

EMSの場合はデフォルトで2万円までが補償としてあって、それ以上の金額はオプションで200万円までの商品に保険がかけられます。

本来であれば配達状況が不安定な国際発送は書留を付けたいところですよね。

遅延、紛失率はどれくらいか

年間5万個以上の商品を発送してきたこともあって数えきれない破損、紛失、遅延を味わってきました。

最初は「えっえっなんで届かないの?」「どうやったらこんな壊れ方するの?」と事ある毎に右往左往していました。

しかし人間は慣れる生き物だなと思うのですが、何度か経験していくと遅延も破損も紛失も微動だにしなくなります。

はいはい、またですね。といった事務的な感じになってしまいます。

細かい調査とかはしていないのですが100個送ったら1個か2個は遅延、破損、紛失のいずれか起きます。

イタリアなどに送ろうものなら100個に10個くらいは何かしらの問題があったと思います。

地域差もかなりあるのですが、優秀なアメリカですら事故は起こるのですから我々ではコントロール不可です。

ですから最終的には、それらも『経費』としてみなすことが肝要です。

つまり一個の損失として見ていたらガックリ来てしまうのですが、月単位とかで見た時にそういった紛失等の損害も計算して利益が大幅に出ているのであれば問題なしという判断です。

イタリアのようにあまりにも事故確率が高いと大幅に利益を圧迫しますので、そこは撤退するなどの検討が必要です。

amazonで販売をしていると、どうしても価格競争に巻き込まれてしまいSAL便の書留なししか選択肢に残らないことがあります。

そうなれば返金率も高くなってしまいますが致し方ない部分もあるのです。

それが嫌であればeBayなどのお客さんに選んでもらうタイプにするか、送料をきっちりと請求していくスタイルで頑張るかです。

何が良くて何が悪いということはありません。

自分のストレス、理念などを考えた上で決定すればいいです。

一緒に頑張りましょう。

ここまで読んでいただき本当にありがとうございました。

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6 件のコメント

  • ラビ様

    コメントありがとうございます。

    読んでいただき嬉しく思ってます。

    また何かご質問等ありましたら
    いつでもコメント、メールを
    いただけたらと思います。

    ありがとうございます。

    富澤 順

  •  自分は一般の買い手ですが、先日、購入した商品がチャイナポストで紛失され憤りを感じていました。そんな中、今回この記事を読み売り手の日頃の苦労が伝わり、自分の無知を実感し、少しは売り手に優しくなれると感じました。
     いつもありがとうございます。

  • 買い手様

    コメントありがとうございます。

    そのようなことがあったんですね。
    確かに買い手の心境だと期待している分だけ
    不安と「憤り」を感じますよね。

    そんな経験をしたにも関わらず
    「売り手に優しく」しようとされるのは
    とても寛大だと思いますし
    僕たちにとってもありがたい限りです。

    貴重なご意見をありがとうございました。

    富澤

  • 初めまして
    これから始めようとしている者です。
    とても勉強になります。
    またお邪魔しますね!

    • モッズ様

      コメントありがとうございます。

      これから始められるのですね!
      頑張っていきましょう。

      質問、要望などがありましたら
      いつでもコメント、メールください。

      富澤

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