富澤です。
個人であっても海外に日本のものを販売することはできます。
インターネットの恩恵でそれは実に簡単になりました。
この記事では、個人の方がゼロから海外に日本製品を販売する方法について解説していきます。
もくじ
日本から商品を買う海外の人はどれくらいいるか
具体的に何人の人が日本からダイレクトに商品を買っているのか?
どれくらいの金額を日本から輸入しているのかといった数値を性格に出すことは困難だと思います。
しかし、越境EC(国外輸入、輸出)で圧倒的なシェアを誇るPayPal(ペイパル)が興味深いデータを出していました。
越境ECユーザーの実態(https://www.paypal.com/jp/webapps/mpp/press-release/2017/0322-ir)
調査対象国:アメリカ越境ECユーザーの購入先国トップ10
中国 | 14% |
イギリス | 10% |
カナダ | 7% |
日本 | 5% |
韓国 | 4% |
フランス | 3% |
ドイツ | 3% |
イタリア | 3% |
スペイン | 3% |
アイルランド | 2% |
このランキングを見ると中国から商品を輸入して買うといったアメリカ在住の方が最も多いのですが、日本も4位につけているではありませんか。
日本のメーカーは世界的にも人気があるところが沢山あります。
カメラはニコンやキャノン、楽器関係はヤマハ、釣道具はシマノやダイワ、他の家電なんかでもソニーやパナソニックなど世界的にも有名な企業は多く存在します。
しかも日本製品は品質の良さから一種のブランドとなっており、それも人気を後押ししていることが予想されます。
また同じくPayPalの出している調査結果を見ていくと、【越境購入に対するユーザーの考え方】という調査がありました。
これも興味深いので紹介しますね。
アメリカ:越境購入に対するユーザーの考え方
(同意または同意しないの2択で回答)
他国のサイトで購入する際、グローバルサイト(ebay、amazon)を好む | 75% |
トータルの価格に満足していれば、商品がどこから発送されるかはあまり気にしない | 51% |
オンライン事業者が海外であっても気にならない | 38% |
自国のオンラインストアと同様に海外のオンラインストアも信用している | 34% |
他国のオンラインストアで購入するのは大抵安心している | 41% |
買い物をしているサイトが自国なのか他国なのか分からないときがたまにある | 55% |
このようなアンケート結果だったようです。
買い物をしているサイトが自国なのか他国なのか分からなくなる時があるってどれだけグローバルなんだよとツッコミをいれたくなります。
しかしながら、アメリカの人は他国から商品を買うことにあまり抵抗を示さないという解釈も出来ると思うんですね。
日本人の方は英語が苦手(僕も)ということもあって海外サイトから購入するというのはハードルが高いです。
何かあった時にコミュニケーションが取れないからです。
しかし、amazonのようにしっかりとした信用できるサービスを提供するサイトであれば海外からの購入も抵抗なしという人も増えつつあります。
僕もサプリメントはiherbというサイトから毎月買っています。
このiherbはサイトも日本語化されていますし、アメリカからの発送なのに注文から5日くらいで届きます。
これからどんどん越境購入が広まっていくと思います。
これからは日本国内だけの販売だけでなく、海外にも販売していけば、すでにビジネスをされている方は販路の拡大になりますし、初心者の方であっても参入障壁が高いという先入観があることからチャンスが非常にあると思います。
個人輸出ビジネスをどう始めるのか
このブログではebayや海外のamazonを使って『日本のものを海外に売る』ということをオススメしてます。
他の記事と重複する部分もあるのですが、その理由を申し上げますと..
すでに人が集まっている市場でビジネスを始める
というのが最も楽なのです。
例えば、人通りが全く無い道でたこ焼きの屋台を開いていてもお客さんは気づいてくれませんよね。
気づいてくれないということは売れない可能性が高いわけです。
ところが、ワールドカップが開催されている会場などで同じたこ焼き屋台を出していたら、どれほど売れるでしょうか?
人通りの少ない通りとワールドカップ会場では売上に圧倒的な差がつくことが想像つきます。
自分で頑張ってネットショップを作って日本のものを海外に売るというのも良いのですが、最初からそれをやってしまうと苦労します。
そもそもショップをオープンしたからといってサイトの存在に気がついてくれる人はいません。
つまり人通りの少ないところで店を出すような状態。
しかし、ebayやamazonなどではすでに多くの人で賑わっています。
そこで商品を売り出すことで売れる可能性も飛躍的に高まります。
ですから、最初はこういった人が集まる場所で販売してみることを強くお勧めします。
ebay、amazonは手数料が取られる
しかしながら、こういったサイトで物を売ると販売手数料が取られます。
ヤフオクやメルカリも同様ですね。
これで彼ら(ebay、amazon)は儲けているわけですから手数料がかかるのは仕方ありません。
それに彼らは広告費もかけて集客もやっています。
リアルで考えてみましょう。
あなたの住む地域に大きな複合施設はありますか?
僕の近くには大きなイオンがあります。
そこには週末になると渋滞するほどに人が殺到しています。
テナントは100店近くあるのではないでしょうか。
このテナントは無料なのかといえば、そんなはずはありませんよね。
必ずテナント料が発生していると思います。
イオンが巨大な建造物を建ててCMやチラシなどの広告費をかけてお客さんを集める。
テナント側からすれば広告費を1円もかけなくても勝手にお客さんが来ているわけなので、売上は上がります。
その対価としてテナント料を支払っているのですね。
ネットというバーチャルだと、そういったものが見えにくくなりますがamazonもebayもキャンペーンや広告などで膨大な人と時間、そしてお金をかけています。
それで途方もない数の人をサイトに呼び込んで買い物を楽しんでもらっているのです。
そんな場所を貸してもらうので手数料なんて安いものだと僕は思っています。
ちなみに手数料は販売価格の15%程度、取られることが大半ですね。
確かに高いんだけど、その場所を使わせてもらえなかったら売れもしなかったという現実問題があるわけですから考え方次第では15%も許容範囲なのではないかと思います。
ebayで日本のものを海外に売る方法
先ほどから出てくるebayとは海外で最も有名なオークションサイトです。
日本で言うところのヤフオクですね。
このebayでは日本製品がものすごく売れています。
日本人の方がebayで日本製品を売りまくっているということです。
楽器、文房具、本、CD、レコード、釣道具、カメラ、骨董、お菓子..
本当に色んな物が売られています。
「えっ!こんなものまで!?」みたいな驚く商品も売られているのですが、そういった物に限って意外と売れているんですよね。
以前に本で読んだのですが、田舎の山奥でおばあちゃん達が力を合わせて起業した話です。
その町では名産なども特になく、本当に仕事もないような集落だったそうです。
しかし、そこに住む方が料亭に行き、料理に葉っぱが添えられているのを目撃しました。
「こんな葉っぱはウチの村にもたくさん落ちている・・」
・・・
「!?その葉っぱを拾って綺麗にしたら売れるんじゃないか!?」
そう考えられて、実際に落ち葉を拾い集めて綺麗にして料亭などに売り始めました。
これが当たり、順調に業績も伸びて会社化されて地元のおじいちゃんおばあちゃんの雇用にもなったそうです。
ちょっとうろ覚えなので細部が違ったら申し訳ないのですが、こういった実話が日本にあります。
何が言いたいのかというと、僕たち日本人では当たり前すぎるものも海外ではウケていたりします。
こんなものは売れないのではと思っていても海外では売れる可能性があるわけですから、先入観は捨てて落ち葉をお金に買えたストーリーを思い出しながらebayを見てみてください。
ちなみにebayはオークションなので、どちらかというと希少性の高いものやコレクター性のある商品などが売れやすいです。
この辺りはこちらの記事にまとめていますので、ebayに興味がある方は読んでみて下さい。
amazonで日本のものを海外に売る方法
amazonは元々アメリカ生まれのサイトです。
会員数もアメリカがダントツの多さです。
日本に住んでいてもアメリカのamazonに出店して商品を販売することは可能ですから、ここでも日本製品を売ることが可能です。
amazonはどちらかというとebayとは若干異なり、新品の商品が売れやすい傾向にあります。
もちろん中古であっても相当な販売力があります。
いっときamazon輸出というのがブームになりました。
特に無在庫で出品して売れたら仕入れて海外に発送するといった手法が流行ったのです。
これはリスクも低いことから参入者が本当に多かったです。
今でも多いとは思いますが・・
それによって「amazonは飽和している」といった感じで言われる方が比例して増えましたね。
確かに、ライバルが多いということは出品価格を安くしていく価格競争が起こるので利益が低くなることから旨味がありません。
しかしながら、それはどの場所でも必ずそういった末路になります。
良い時期はいつまでも続かないということですね。
だからといって他の場所を追い求めても、必ず同じ末路になるので延々と繰り返しが続きます。
強豪が増えたからといっても、工夫次第では充分にビジネスになります。
僕はamazon輸出をしていたのですが、やっていたときは競争ピークでしたから出品者がすごくいました。
それでも儲かってました。
それは工夫をこらして、コツコツを継続していたからだと思います。
どんなに競合が増えてもamazonの販売力は増すばかりなので、海外販売を検討されている場合はamazonの力を借りるのも一計だと思います。
ちなみにamazon輸出についてゼロから稼ぐ方法については以下の記事にまとめましたので興味がある方は読んでみて下さい。
etsyで日本のものを海外に売る
他にetsyというサイトもあります。
ここはどちらかというとハンドメイドを押し出しているのですが、それだけじゃなく書籍、楽器、アンティーク全般、おもちゃなども販売されており実際に売れている場所です。
ebay、amazonと比較すると利用者数などは見劣りしてしまうものの、それでもアクティブバイヤー(購入者)の数は4,000万人いるそうです。
メルカリで約1800万という説もありますので利用者数はかなり多いほうだと思います。
出品などの管理ページは日本語化されていて英語が苦手でも、楽に出品できたり管理できたりします。
古めの中古品を売っていこうと検討しているのであればetsyを使ってみるのもありだと思います。
出品手数料、販売手数料も他のサイトと比較すると安めに設定されてます。
テストしてみる価値はあると思います。
etsy
→https://www.etsy.com/jp
個人輸出ビジネスはダイレクトに個人に販売する
個人輸出は個人が個人にダイレクトに販売して発送するといったイメージで捉えています。
いきなり個人がアメリカの企業に「この商品をロットで大量に買いませんか?」とオファーをしても、鼻で笑われて無視されるのがオチです。
確かに一度に大量に売ったほうが動くお金も大きいですから、そうしたいのは山々ですが、軍資金が少なければそれも難しい話です。
だから僕たちは個人として個人に売らなければいけません。
個人の方が利用しているサイトで売るのです。
この記事でも紹介しているebayやamazonは法人目的のサイトではなくて個人の消費目的のサイトとなっています。
ですから個人輸出にもってこいのサイトです。
初期費用も殆なく、ebayもamazonも月額固定費のないプランもありますので、そういったプランから始めれば実質ゼロ円起業が可能なのです。
小さくテストしていって実際に流れや売り方が分かってきたら月額固定費のかかる上位プランに移行してもいいでしょう。
個人輸出の言語の壁、英語能力の必要性
他の記事でも書かせていただきましたが、英語能力はそこまで必要ありません。
僕は英語能力は殆どない状態からスタートしています。
そして今現在も英語スキルなしです・・
コンサルをさせていただいた方も英語が全くダメという人でも稼いでます。
それが可能な理由としては『翻訳ツール』『外注化』があります。
最初から外注化は考える必要はありませんが、翻訳ツールは使い倒すことになります。
最も精度が高いのはグーグル翻訳でしょう。
まだ変な日本語になったりしますが、大半の文章、意味は理解できるぐらいに翻訳してくれます。
僕は最終的には顧客対応は外注化で全てやっていただきましたが、最初はグーグル翻訳で顧客対応をしていました。
お客さんからは「変な英語でメッセージをしてくるな」と思われていたでしょうが、そこらへんは結構大目に見てくれていると思います。
それに意思疎通はしっかりとできますね。
ですから英語ができなくとも個人輸出は充分に可能なので諦めないでください。
ちなみに英語の壁をどのように乗り越えるのかについては以下の記事でも詳しく書いてますので参考にしていただけると幸いです。
→amazon輸出は英語ができないと難しい?できなくても稼げるんです
海外で売れる日本のもの具体的に..
正直なところ、具体的な商品を挙げたらキリがありません。
それほど色んな日本製品が海外で売れているからです。
- 日本発売のCD
- リールなどの釣道具
- エレキ、アコースティックギター
- 日本発売のレコード
- カメラ、レンズ
- アニメフィギュア
- 昔のおもちゃ
- 浮世絵
- 刀、鍔
- 化粧品
- レトロなゲーム
・・・
本当に色々とあります。
もし、実際に売れているもののなかで、あなたが関心があるジャンルの物があれば、それを売り始めてみても良いと思います。
普段意識していないものが海外では待っているお客さんがいるのです!
今現在も、そしてこれからもっと越境販売はハードルが低くなっていくことが予想されます。
今から始めておけば、もっと越境購入が当たり前になってきたときに大活躍できると思います。
一緒に頑張っていきましょう!
ここまで読んでいただき本当にありがとうございました。
感想や質問がある場合は以下のコメント欄にお願いします。
コメントを残すということは自分の頭の中の整理、つまりアウトプットに最適です。
アウトプットは記憶の定着にもオススメなので、せっかく覚えたことを忘れないためにもコメントを残してくださいね。
日本の物を海外に売ることに興味があります。
海外でも梱包不良など気をつける事などありましたら教えて頂きたいです。
まえちゃん様
コメントありがとうございます。
気をつける点は知的財産などでしょうか。
amazonを使った輸出だとメーカーから
「うちの商品を売るな」とお叱りを
受ける場合もございます。
ただ全てのリスクを拭い去るのは
結構至難の業なので何とも
漠然と気をつける点を
ピンポイントで解説するのは難しいです。
お力になれず申し訳ございません。
また何かお力になれることがございましたら
いつでもコメントをお待ちしてます。
富澤
海外販売を考えています。輸出にがかる、関税など詳しく教えて頂けたら嬉しいです。
サマンサ様
コメントありがとうございます。
>輸出にがかる、関税など詳しく教えて頂けたら嬉しいです。
今後、機会がございましたら
書くこともあるかと思います。
その時はお願いたします。
関税などは商品毎に関税額が違ったり
細かい細則があるだけに
自分が売る品が決まった段階で
絞って調べると精度の高い情報が
入手できるようになるかと思います。
ありがとうございました。
富澤
日本国内で(amazon等経由で)買った商品を、自らのサイトに載せ、そのまま海外に売る際、買ったお店等の許可が必要になりますか?この行為は法律やその他の規制に準じているでしょうか?
古谷様
コメントありがとうございます。
>日本国内で(amazon等経由で)買った商品を、自らのサイトに載せ、そのまま海外に売る際、買ったお店等の許可が必要になりますか?
そのような場合に許可は不要かと思います。
>この行為は法律やその他の規制に準じているでしょうか?
扱う品によっては注意も必要です。
例えば酒を売るとなると輸出入酒類卸売業免許などが必要です。
なので扱う品が何か決まったら
それを売ることの法律、規制などを
詳しくピンポイントで調べる必要はあると思います。
富澤
こんにちは
ヤフオクで刀を販売しておりますが
今後ebayでの販売も計画しております。
ただしリミットが5万円と書いてありましたが
刀は最低でも20万くらいします。
これを読んでいきなり挫折感におおわれました。
なにかアドバイスはありますか?
きうち様
コメントありがとうございます。
刀良いですね!
僕も刀をヤフオクでたまに売ることがあるのですが
20万以上のものを扱っているとなると
結構いい刀を扱ってらっしゃるのですね。
さて、ebayで販売を検討しているが
リミット500ドルの壁に阻まれているということですね。
こればっかりはebayのルールなので
なんともし難いのですが方法は
主に2つじゃないかなと思います。
・ebayのアカウントを買う
・低額商品を売って地道にリミットアップ
の2つ。
アカウントは意外と売買されています。
安くはないですが、時間をお金で買うという
意味合いではありの選択肢です。
サイトストックなどの売買サイトで
たまに売りに出されています。
・・・
あとはゼロスタートで地道にリミットアップですね。
100万円分リストするには数ヶ月を要しますが
お金をかけずにebayという販売場所を
テストしながら販売できるので
これもありだと思います。
参考になれば幸いです。
富澤
こんにちは!
グラフィックデザイナーをしながらデザインしたものを
海外向けに売り出していきたいと考えております。
なので記事を読ませていただきました。
早速ebayをしてみようと思ったのですが
登録段階でつまづいております!
自分で作ったデザインが世界に行くことを夢見て頑張ります^^!
sakai様
コメントありがとうございます。
記事も読んでいただき
嬉しく思っております。
すでにお持ちのスキルを
お金に変えていきたいという
考え方は素晴らしいと思います。
eBayのみならず
スキルを販売する場所は
国内、海外に多くあると思います。
ぜひチャレンジされてみてくださいね!
質問などありましたら
いつでもお気軽に!
富澤